性的不能を隠して結婚した事例(慰謝料200万円) 

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主要な事実

  • 結婚から離婚までの約3年6ヶ月の間に一度も性交渉はなかった。
  • 夫の性的不能を直すため、大学病院等で診察を受けたが性的不能状態に変化はなかった。
  • 夫は、婚姻に当たり自らが性的不能であること隠していた。

裁判所の判断

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婚姻を継続し難い重大な事由とは、婚姻中における両当事者の行為や態度、婚姻継続の意思の有無など、当該の婚姻関係にあらわれた一切の事情からみて、婚姻関係が深刻に破綻し、婚姻の本質に応じた共同生活の回復の見込みがない場合をいう。

婚姻が男女の精神的・肉体的結合であり、そこにおける性関係の重要性に鑑みれば、病気や老齢などの理由から性関係を重視しない当事者間の同意があるような特段の事情のない限り、婚姻後長年にわたり性交渉のないことは、原則として、婚姻を継続し難い重大な事由に当たるというべきである。

夫が婚姻するに際し自己が性的に不能であることを隠していたこと、夫の性的不能及びこれに基因する婚姻生活の破綻により妻が精神的苦痛を被ったことが認められる。

婚姻生活における性関係の重要性、さらには、性交不能は子供をもうけることができないという重大な結果に直結することに照らすと、婚姻に際して相手方に対し自己が性的不能であることを告知しないということは、信義則に照らし違法であり不法行為を構成する。

妻の慰謝料請求については金200万円の限度で理由があるから認容する。(京都地裁昭和62年5月12日判決(要旨))

批評

本判例は「性交請求権」つまり夫婦間の性交は婚姻を形作る重要なものであるとして、性交不能を婚姻前に相手に伝達していなければ不法行為となり損害賠償及び離婚の対象となるというものです。

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